エピローグ
剣を振りかぶる。
目の前にいるのは息も絶え絶えの守りの賢人。その一歩奥には魔王。疲労を隠していても、魔王も立っているのがやっとという様相だ。
戦局を握っているのはわたし。深く斬り込めば、守りの賢人も魔王も同時に殺すことができてしまう。勝者はこのわたし。
迷いはない。信じるのは自分だけ。誰を信じたらいいのか疑うほどの信用なら、信用なんて要らない。この決断はイクソバクノー? それでも構わない。
振りかぶった剣を前へ。
私は、逃げて逃げてここまで来た。
悪魔の言葉に指されて自覚した。モンスターを倒した血路のあとに決意を見つけた。私はいままで迷っていた。マーガレットを諦めて、稼業として仕方なくモンスターを掃討していた。
いまようやく見つけた決意。私はイクソバクノーの悪魔を倒す。人間だから。
そのために命を落としたとしても、私は報われる。
End?